月曜日, 7月 02, 2007

「絵本の力」-柳田邦男

休日の深夜、数冊の本に目を通し、
時計を見ると そろそろ日が変わろうとしています。

さあ、明日からまた一週間、仕事にがんばろう、と思いながら、
過ぎ行く休日の時間を少しでも長く楽しみたくて、
もう一冊読もうと、書棚に手を伸ばし・・・
柳田邦男さんの本を手にとってみる。

すると、絵本のことを書いてある箇所がありました。
それは絵本の持つ、言葉のみずみずしさや
胸に響くあたたかさについて語っているもので、深く共感しました。

私は幼少から絵本が大好きで、そこから現在に至る本好きが
始まったのですが、今はまた息子もだんだんと絵本の魅力に
はまってきており、そのことをうれしく思っています。

息子は寝る前に必ず、絵本を数冊母親に読んでもらっており、
多いときには5冊以上も読んでもらっています。
休日や平日早く帰宅したときには、私が読むこともありますが、
絵本の中の絵を一所懸命に見つめる息子の表情が、
愛しくて なりません。

絵本の楽しさを知ってほしいと、毎日読み語ってくれている妻に
感謝しながら、絵本から得られる創造の世界は彼の人生を
きっと豊かにしてくれることだろうと信じています。

柳田さんは、以前に次男を亡くされて感覚が敏感になっていたときに、
絵本にふれ、物語性のある絵や日常的な言葉が生き生きと
使われていることに感動したと語っています。

「”休日には絵本を一冊、ゆっくりと”    
これは子どものための心得ではない。  
私自身のための心得だ。  
いや、心得というより生活習慣と言ったほうがよい。  

8年前の50代半ば過ぎに次男を喪ってから、  
懐かしさもあって書店の絵本コーナーに佇んだのが  
きっかけだった。  
感覚が敏感になっていたのだろう。  
手に取った絵本の世界にすーっと入り込み、  
物語性のある絵に魅せられたり、  
日常的な言葉が生き生きと使われていることに感動したりと  
いった経験をするようになったのだ。    

人が本からどれだけのものを読み取るかは、  
その人の人生経験や内面の成熟にかかわっている。  
実際、若い頃に読んだ小説を、人生後半になって読み直すと  
はじめて読むような新鮮さを感じ、  
文章や会話の言葉にこめられた深い意味に気づくことが少なくない。  
絵本だって同じだ。  

絵本の言葉は、簡単でありふれたもののようでありながら、  
絵の味わいとのハーモニーによって、  
俄然強く深い響きをもって心を揺さぶってくるのだ。  

最近出会った一冊が、「きりのなかの はりねずみ」だ。  

”はりねずみは、夜になると大好きなこぐまの家にでかける。   
一緒に星をかぞえるのが大好きなのだ。     

手にはこぐまの大好物の「のいちごのはちみつに」を器に入れ、
赤い水玉模様のハンカチーフに包んで持っている。   

途中、水たまりに映る星に感動したり、霧の中に幻想的な白馬を見たりする。      

霧が深く、足をすべらせて川に落ちてしまう。   
仰向けになって流されるはりねずみは、こぐまへのプレゼントの包みを、
お腹の上にしっかりと持って離さない。   

はりねずみは、水中から現れた大きな魚に救われて、背中に乗せてもらう。   

無事こぐまの家にたどり着くと、二人で並んで座り、星を眺める。”  

はりねずみの想いを記した最後の言葉がいい。  
「こぐまくんと いっしょは いいなと おもいました」  

こんな一見ありふれた言葉が、なんとみずみずしく、  
しかもあたたかく胸に響いてくることか。  
そこに絵本の力がある。  

物語の展開と絵と言葉とが相互に高めあい、  
愛の温もりをみごとに表現し切ったこの絵本は、  
今私の机の横に常に置かれている」


絵本の持つ心温かな世界、息子や次代を担う子どもたちが
たくさんふれていくことを願っています。
感受性を豊かに愛を多く持つこどもたちが増えていくことを 願って。  


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