月曜日, 7月 07, 2008

「どのような状況でも自分の使命を果たす」-齊藤慶輔

「プロフェッショナル~仕事の流儀~」(NHK)

人気の番組ですが、先日観て驚いたのは、
かつてお会いした方がゲストだったということ。

彼の名は、齊藤慶輔さん。
北海道・釧路湿原で野生動物を専門に診る獣医師。

彼が治療するのはオオワシやオジロワシ、シマフクロウなど、
絶滅の危惧にある猛禽類。

私は、今から9年ほど前に2年間、自然環境保全を学んでいました。

夏休みのある時期、北海道の道東地区にあった動物病院で
開かれていた獣医を目指す学生たちをメインにした、
野生動物保護研修に応募し、入れていただいたのです。

院長が講義の合間に、我々受講生を道東の様々な現場に連れて
行ってくださったのですが、その時にお会いした方の一人が
齊藤さんでした。
お会いした場所は、環境省のシマフクロウ保護センター。

シマフクロウの保護の意義を語って下さった当時も、
今日の番組を観ても変わらないと感じたこと。

それは、彼の澄んだ瞳と「野生のものは野生に帰す」
ということ。

単に「環境のため」という表層的な言葉などでは決してない、
深い決意を持ったすばらしい方。


”治療の対象は、絶滅の危機に瀕したシマフクロウや
オオワシなどの猛禽類だ。
 広げると2メートルを超える大きな翼、鋭いクチバシや
爪を持つ野生動物を相手にしなければならない。

 ペットや家畜と違い、野生の猛きん類の治療に教科書はない。
 齊藤は、試行錯誤を重ね、自ら治療法を編み出してきた。

 だからこそ齊藤は、野生動物と向き合う時、覚悟をもって臨む。
 「動物の前にいるのは自分しかいない。最良を目指し、
 最善を尽くす」

 野生動物の命をつなぎ止めるために、自らを追い込み、
 全身全霊で治療にあたる。


 齊藤の仕事は、治療だけでは終わらない。
 最終的な目標は、鳥を野生に帰すことにある。

 野に戻せるのは、運ばれてくる鳥の2割ほどに過ぎない。
 さらに自然に適応できず、再び救出されるものも少なくない。

 それでも齊藤は、鳥たちを野に放ち続ける。
 傷の完治ではなく、野に放つことが野生動物の獣医師としての
 ゴールだと信じているからだ。

 「人間が判断して、野生復帰は無理だと踏んでしまえば、
 それで終わってしまう。
 少しでもチャンスのあるうちは、野のものは、野へ帰してやりたい」


 現場は、まさに救急医療そのものだ。
 強制的な水分の注入や止血剤、ビタミン剤、抗生物質など
 命を救うためにありとあらゆる手を尽くす。

 だが、そんな齊藤が最後に信じているのは、野生動物が持つ
 ”生きようとする力”だ。

 齊藤は、ひん死の重傷を負ったワシに、あえて肉を見せる。
 ”生きる意志”を見るのだ。

 「自分で治る力があるはずだから、それをアシストする。
  『治す』なんておこがましい事じゃない、手助けをするだけ。
  それが僕らの仕事」と齊藤は言い切る。”
 (プロフェッショナル~仕事の流儀~)


かつてお会いできたことをなつかしく光栄に思いながら、
同年齢の者として、また同じく生き物たちの多様な生命を
守る者として、どのような状況にあっても自分の使命を果たすという
大きな勇気をいただきました。


お越しいただき、ありがとうございます。共感したら、Click me! 

0 件のコメント:

フォロワー

amazon