水曜日, 10月 15, 2008

「情緒の中心が人間の表玄関である」-岡潔


食の安全のゆらぎが問題になっています。

今日は、「中国産冷凍インゲン」から
大量の農薬が検出されたとの
ニュースが流れていました。

先日は、カビ毒や残留農薬で汚染された
「事故米」が不正転売され国内の様々な流通ルートにより
食品・飲料品で使用されていたとの報道と、中国で深刻な
健康被害をもたらしている有害物質「メラミン」が国内で流通
している菓子類や惣菜から検出されたとの別の報道。

前者は食品衛生法の規制対象であり、
国内輸入後に工業用でなく食用として不正転売されたもの。
後者は合成樹脂や接着剤である「メラミン」のような工業物質は
そもそも食品に添加されることは想定していないとため、
規制対象外として輸入検査ではチェックできなかったもの。

転売過程と製造過程という違いはあるものの、
両ケースに見られるのは欲に目がくらんだ業者の作為が
原因であるということ。

食の安全管理においては、性善でなく性悪に対する対応が
必要となってきており、輸入時、流通時での検査が
いっそう必要となり、
結果として検査コストによって価格が上がり、
安全・安心のために消費者負担が増すということが
考えられます。

一方で、格差の拡がりにより低所得の方々にとっては、
ますます厳しい現実となっていくことでしょう。
ここでも国の政策が問われています。

事が起きてからの後手後手の対応をとり続けるのではなく、
予防原則にたった政策が必要です。

「ある意味では最悪のシナリオが実現してしまったときに、
 将来の人々が負うかもしれないリスクを防止し緩和する
 ためには、我々に何ができるのか、世代間倫理によって
 このような問いを立てて、それをやろうじゃないかと
 いうのが予防原則」(村上陽一郎氏)


サブプライム問題に見る全てのものを金融商品化しようとする動き、
上記の食の安全を揺るがす化学物質の使用・転売。
金欲に躍る物質優先の心が見えてなりません。

このような時代において大事に思える言葉を紹介します。

「情緒の中心の調和がそこなわれると人の心は腐敗する。
 社会も文化もあっという間にとめどもなく悪くなってしまう。

 そう考えれば、四季の変化の豊かだったこの日本で、
 もう春にチョウが舞わなくなり、
 夏にホタルが飛ばなくなったことが
 どんなにたいへんなことかがわかるはずだ。

 これは農薬のせいに違いないが、農薬をどんどんまいて
 はしごをかけて登らなければならないような大きなキャベツを
 作っても、いったい何になるのだろう。

 キャベツを作るほうは勝手口で、スミレ咲きチョウの舞う野原、
 こちらの方が表玄関なのだ。

 情緒の中心が人間の表玄関であるということ、
 そしてそれを荒らすのは許せないということ、
 これをみんながもっともっと知ってほしい。

 これが私の第一の願いなのである。」
世界的数学者として知られた岡潔氏の言葉。

かつての日本にはあり、現代日本に見られなくなっているものが
「情緒」だと思います。
人が日々生きるにあたり、社会が人により創られるにあたり、
何よりもその基盤であらねばならないのが「情緒」なのです。

「人と人との間にはよく情が通じ、
 人と自然の間にもよく情が通じます。
 これが日本人です。」(岡潔)


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