土曜日, 6月 13, 2009

「未来圏から吹く風」-宮澤賢治


『われわれは
 どこから来たのか?  
 われわれは何者か?  
 われわれは
 どこに行くのか?』
                                                     
この有名な言葉は、画家ゴーギャンがタヒチに
長期滞在していたときに描いた作品のタイトル。
人類の生成時からずっと続く命題です。

大好きな宮澤賢治も、この命題に取り組んだ一人でした。
素晴らしい作品の根底を流れる人間の未来像から、
それがうかがえます。

賢治は、行こうと思えば、すうっと自然の世界に行けた人。
彼こそは、空であり、風であり、森であり、野原であり、
一本の木でありました。

そして、未来圏の旅人でもありました。

『吹雪はひどいし
 けふもすさまじい落磐

 ・・・・・どうしてあんなにひつきりなし
 凍った汽笛を鳴らすのか・・・・・

 影や恐ろしいけむりのなかから
 蒼ざめてひとがよろよろあらはれる

 それは未来圏からなげられた
 戦慄すべきおれの影だ』

『諸君はこの颯爽たる
 
 諸君はこの未来圏から吹いてくる

 透明な清潔な風を感じないのか』

どちらの詩も賢治の作品であり、未来圏という言葉を
使っています。
にも関わらず、二つの詩はあまりに対照的です。

私たち人間の未来は、不安に満ちたものなのか、
明るいものなのか。
この二つの像の間を行き来し、彷徨しているのかも
しれません。

そう思いながら、私は愛する息子にはきっとこの
『透明な清潔な風』を感じさせたい。
そう思います。


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